Saturday, November 19, 2005

恨・・・。

木曜日なんですが、善光寺サミット記念講演会というのがありまして、研究してる身としてはいかなまずいだろうということでいって参りました。ゲストはあの五木寛之さんでした。わかってると思うけど、演歌歌手ではありませんよ。作家さんです。

で、その中で出てきたのが「恨」っていうはなし。これは「うらみ」じゃなくて、「ハン」って読みます。たしかこれ韓国語で、人間が生まれながらに心の奥底に持ってる「悲しみ」とか「切なさ」とか「憂い」だとかそういったものというか記憶というか感情のことらしいです。

たとえば、きれいな夕焼けを見たとする。きれいだなーって思うよね、たぶん。でも、君子(できる人)は「きれい」の裏側に潜んでいる、「恨」っていう感情を感じるらしいです。何ともいえない切なさというか。

人間はいつも調子がいいとは限らない。何ともいえない暗い気分の時ってあるけど、それは「恨」にとらわれている状態らしい。そんなときはそういう感情を受け入れるべきであると。恨息(ため息)はそういう状態から抜け出す為に深く息を吸い、力をためる行為なんだそうだ。
心を堅く固めてはいけない。困難な状況を受け入れられるように、しなやかにしておく必要があるんだって。

特別新しいことじゃないとは思うんだけど、言葉としてきかされると凄くはっとしたりすることってあるよね。ちょうどそのときおれはそんな感じでした。

なんかちょっとすっきりした、寒い日の午後でした。

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